(仮訳)地中海のオーク林に産したSplendentes節の新種、Inocybe messapica
Cervini, M. 2021. Inocybe messapica (Inocybaceae, Agaricales, Basidiomycota), a new species in section Splendentes, from Mediterranean oak woods. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.480.2.6 [Accessed February 1, 2021] 【R3-08106】2021/2/1投稿

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3行まとめ

イタリア、プッリャ州においてコナラ属の樹下の石灰質土壌に発生した菌を検討し、Inocybe messapicaとして新種記載した。
本種は傘が暗栗褐色で類白色の被膜に覆われ、柄が桃色を帯び、基部が塊茎状で、担子胞子が扁桃形平滑であることなどで特徴づけられた。
本種と同一の配列はエストニアにおいて土壌から見出されていた。
Italy, Apulia, Specchia, Cardigliano di Sopra (LE)

(新種)

Inocybe messapica Cervini
語源…メッサピア人(採集地周辺の歴史的民族名)の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Inocybe athenana
ヨーロッパに分布する
同じブナ科植物と関係を持つ
傘の色が類似している
傘表面に豊富な被膜を伴う
柄の色が類似している
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりドイツにおける分布が知られている
本種と異なりコナラ属ではなくブナ属およびモミ属植物と関係を持つ
本種と異なり傘表面が小区画状~鱗片状
本種ほど柄基部が塊茎状でない
本種より担子胞子のサイズが顕著に小さい
本種より担子胞子の頂部が丸い
本種よりシスチジアのサイズが大きい
本種と異なりシスチジアが球形~便腹形
本種よりシスチジアが薄壁
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe cuniculina
ヨーロッパに分布する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり森林ではなく砂丘などに生息する
本種と異なりオランダにおける分布が知られている
本種と異なり襞が狐色を帯びた黄色
本種と異なり柄が類白色
本種より担子胞子の平均長が短い
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe tenebrosa
ヨーロッパおよび地中海地域に分布する
常緑のオークの樹下に発生する
本種と異なりスウェーデンにおける分布が知られている
本種と異なり子実体が帯黄色
本種と異なり柄が類白色でオリーブ色を帯びる
本種と異なり被膜を欠く
本種と異なり子実体にしばしばバナナのような臭いがある
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe baltica
ヨーロッパに分布する
子実体ががっしりとしている
傘の色が類似している
柄基部が塊茎状
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりエストニアにおける分布が知られている
本種と異なり被膜を欠く
本種より担子胞子のサイズがずっと小さい
本種より担子胞子のQ値が小さい
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe fuscescentipes
ヨーロッパに分布する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフランスおよび米国における分布が知られている
本種と異なり典型的には(亜)高山帯に生息する
本種と異なりクモの巣膜を有する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe lindrothii
ヨーロッパに分布する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフィンランドにおける分布が知られている
本種と異なり典型的には(亜)高山帯に生息する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe tjallingiorum
本種と異なり柄が類白色で桃色を帯びない
本種と異なり外被膜を欠く
本種と担子胞子のサイズが異なる
本種と担子胞子の形状が異なる
Inocybe heidelbergensis
ヨーロッパに分布する
本種と異なりドイツにおける分布が知られている
本種と異なり柄が類白色
本種と異なり柄基部の塊茎状に明瞭な縁取りを有する
Inocybe vulpinella
子実体のサイズが類似している
子実体の色が類似している
柄が暗色になる傾向がある
被膜を有する
本種と異なり傘表面がフェルト状
本種と異なり柄基部の塊茎に縁取りを有する
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子がやや角張る
Inocybe pseudoreducta(カブラトマヤタケ)
本種と異なり柄基部の塊茎に縁取りを有する
本種と異なり顕著な被膜を欠く
本種と担子胞子のサイズが異なる
本種と担子胞子の形状が異なる
Inocybe amblyospora
本種と異なり柄基部の塊茎に縁取りを有する
本種と異なり顕著な被膜を欠く
本種と担子胞子のサイズが異なる
本種と担子胞子の形状が異なる